アメシストという宝石をご存じですか?「アメジスト」という呼び名が耳馴染みが良いかもしれませんが、本来の呼称は「アメシスト」。
今回は2月の誕生石、アメシストをご紹介いたします。
アメシスト
美しい澄んだ紫色のアメシスト。和名では「紫水晶」と呼ばれています。石英(水晶)の変種で、濃いものから淡い色彩を持ち、パワーストーンとしても人気があります。石言葉は「真実の愛」「誠実」。日本で紫色は「冠位十二階」で最高位の色として根付いており、その名残か紫水晶も幅広い世代から高貴なカラーとして愛されています。
名前の由来は?
アメシストの名前の語源はギリシャ語で「酒に酔わない」という意味の言葉と言われてます。16世紀のギリシャ神話にこんなお話があるそうです。
お酒の神様「バッカス(ディオニュソス)」の悪ふざけで、家来の猛獣に人間を襲えと命令したところ、そこに偶然「アメシスト」という名の少女が通りかかりました。危害が加わりそうだったところを、月の女神「アルテミス(ディアナ)」が咄嗟に少女を水晶に変身させました。
水晶になった少女を見たバッカスは我に返り、自分の犯した罪の深さを知ります。懺悔の気持ちで水晶に葡萄酒をかけると、キラキラとしたアメシストになりました。これ以降バッカスと家来は酒に溺れることなく葡萄作りに専念するようになったという話から、人生の悪酔いから身を守るお守りとしてアメシストが広まったとも言われています。
主な産地
アメシストの主な産地は、ブラジル、ザンビア、ロシア、タンザニア及びナミビア等です。世界中の様々な大陸から多く発見され、日本でも少量ですが見つかるそうです。
アメシストは大きな結晶で発見されることが多く、多種多様にカットすることが出来ます。モース硬度は7なので加工もしやすく、インタリオ(凹彫り)や甲府では切子を施す職人もいらっしゃいます。当店でも甲州貴石切子のルースを手に入った際は稀に販売する事があり、リングやペンダントトップなどでオーダーいただいています。元々が透明度のクオリティの高いルースに切子細工を施すことで、まるで万華鏡を覗いたような心を踊らされる感動があり、出来上がったジュエリーも大変お喜びいただいています。
アメシストドーム
噴火により地中のマグマが溶岩となり流れ出し、内部に空洞を残して固まります。そして長い年月をかけてその空洞の中の石英(クォーツ)が結晶となり、そこにアルミニウムや鉄が含まれると紫色のアメシストの結晶が完成されます。日本でも採掘されたままのドーム(晶洞)は、空洞部分で良い運気を溜め込むと言われることから「商売繁盛」「事業成功」のお守りとして、古くから玄関や床の間に飾るお宅も多くみられます。
キラキラと美しく紫色に輝く宝石の集合体は、最強のパワーストーンとして力を発揮してくれそうですね♪
結婚記念石
生まれた月によって誕生石があるように、結婚年数によって結婚記念石があります。それぞれに込められた意味や力があり、贈られた人の結婚生活を見守り、強い味方になってくれると言われています。アメシストは「愛の守護石」と呼ばれており、結婚17周年を祝う「紫水晶婚式」として結婚記念石に選ばれています。
上の画像のようなアメシスト以外の他の宝石と組み合わせた、芸術的で個性的なデザインなども人気が高く、プレゼントにおすすめです♪世間ではキリの良い10周年や20周年で贈るのが主流ですが、ふと忘れた頃に「17周年記念の宝石なんだよ♡」とサプライズされてみてはいかがでしょうか?
アメシストの種類
【ライトアメシスト】
ライトアメシストは従来の濃い紫のタイプより透明感があり、ピンク色を纏ったようなカラーです。優しく穏やかなパステルカラーが印象的で、ラベンダーアメシストとも呼ばれてます。
上の画像のような淡い色味を活かした大きめのカットは透明度の高い瑞々しさと、ほのかな光に溶け込むようなやさしいキラメキが楽しめます。明るいトーンのファッションに合わせて統一感を持たせたり、きれいめコーデに合わせれば、ぐっと華やかに仕上がります♪揺れるピアスなどラベンダーピンクの美しい色合いが、視線を集めてくれそうです。
持っていて損はなし!いろんなシーンで使える宝石です。ぜひ店頭にて、お試し下さいませ。
まとめ
アメシストの人気の秘密は寒色、暖色のどちらのコーディネイトにもアクセントとして使える幅広さ、見ているだけで心を落ち着かせ穏やな気持ちにさせてくれる神秘的なバイオレットカラーにあるのかもしれません。
早速コレクションに加えたい!透明度の高いアメシストを見てみたい!という方は、年に数回催されますカラーストーンフェアにて、希少性高き極上のレアストーンコレクションをご覧いただける機会があります。当店のホームページまたはInstagramにてイベント情報を掲載しておりますので、ぜひチェックしてみて下さい!
詳しくはこちら→イベント情報