スフェーンという宝石をご存知でしょうか?一昨年「7月の新誕生石」として追加され、注目を集めている宝石です。世間一般では7月の誕生石と言えばルビーが根強く浸透していますので、まだ馴染みがない方が多いのではないでしょうか?
スフェーンの石言葉は「純粋・永久不変」。今回はそんなスフェーンをご紹介いたします。
スフェーン
スフェーンは、ダイヤンドにも負けない「ファイア」と呼ばれる虹色の光の分散が強いことが特徴です。採掘されるカラーのほとんどはグリーンやイエローグリーンなどが多く、鉱物名は「チタナイト(和名:チタン石、またはくさび石)」です。8月の誕生石ペリドットとよく似たイエローグリーンのカラーですが、ペリドットのイブニングエメラルドと呼ばれる落ち着いたイエローグリーンカラーと比較するとスフェーンのカラーは眩しい程のファイアを放ち華やかさに満ちています。さまざまなファイアの出方があるので、遊色効果のあるオパール同様、スフェーンの様々なカラーを探し求めるルースコレクターも多くいらっしゃいます。まるで火花が散るように赤く鮮烈に輝くファイアもあるため、コレクターは収集心を強く掻き立てられ、ついついスフェーンの沼にハマってしまうそうです。
名前の由来は?
スフェーンはギリシャ語で「楔(くさび)」を意味する「Sphenos(スフェノス)」という言葉に由来しているそうで、スフェーンの結晶の形がくさびに似ていることから名付けられたそうです。水晶のように先が尖っている結晶はたくさんありますが、Vの字の鋭角に尖った結晶が珍しかったため、その形状から名付けられたと考えられています。宝石マニアには名が知れた宝石ですが、一般の方にはまだまだ浸透していません。これからのジュエリーという事で世間に広がって欲しい宝石ですね♪
※くさび・・・石切り場などで大きな岩盤から石を切り出す際に使用される道具
主な産地
スフェーンの主な産地は、ブラジル・マダガスカル・パキスタン・スリランカで、ロシア・アメリカなどでも産出されるそうです。ロシア産のスフェーンは暗いグリーンのものが多く、スフェーン特有のファイアが見えにくいのが特徴です。スフェーンは1787年にジュネーブ共和国の科学ジャーナリスト・自然哲学者によって発見され、 彼の誕生月が7月だったことから今回の新誕生石追加の際にスフェーンが選出されたそうです。7月の誕生石「ルビー」と一緒にお好みのスフェーンもコレクションしていただきたいですね♪そしてスフェーンには様々なカラーがありますので、ご紹介いたします。
スフェーンの人気カラー
スフェーンにはゴールドスフェーン・グリーンスフェーン・カラーチェンジスフェーン等があります。写真のようなゴールドスフェーンはオレンジやイエローなどのファイアが強く出るのが特徴で、虹色のきらめきが他の宝石とは違う表情を醸し出し、その輝きは身に着けると周りの方に「何の宝石だろう?」と大変強いインパクトを与えます。リングなどにセッティングする際はファイアの出方を考えて向きを決めることをおすすめします。
スフェーンの希少カラー
最近コレクターを中心に人気のあるのがクロムが発色要因の「クロムスフェーン」です。淡いイエローやマスカットのようなグリーンのものと同じスフェーンですが、区別するためにクロムスフェーンと呼ばれています。クロムスフェーンの緑色はクロムで形成されてるので、他のスフェーンよりクロムが多く含まれてます。深く吸い込まれるような深い森のようなダークグリーンが、森林浴のように癒されると最近人気のカラーです。落ち着いたカラーをお探しの方におすすめです。
お手入れ方法
スフェーンはモース硬度が5~5.5と非常にデリケートな宝石です。衝撃や振動に非常に弱く、超音波洗浄は石欠けなど割れてしまうので厳禁です。ご自宅でのお手入れ方法は、ジュエリー専用クロスもしくはメガネ拭きなどの柔らかいもので優しく拭き取るぐらいが良いでしょう。生地がゴワゴワした布で汚れを拭き取ろうとするだけで小キズがつきますので、汚れがひどい場合はお近くの宝石専門店にてクリーニングをされることをおすすめします。
まとめ
当店でも店頭に並べておりますが、未だ「何?ス…スフェ…?」という反応をされてしまいます。新しく誕生石に追加されたことで、徐々にデザインのバリエーションや商品数は増えてますので、まだお持ちでない方や、次は何の宝石を購入しようかな?とお悩みの方は、是非これからコレクションすることを楽しみの一つとしていただきたいです♪
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