ご自分の誕生石はご存じですか？
古くから、誕生月の宝石を身に着けるとお守りになると言い伝えられています。誕生石は初めてのジュエリーとして購入されたり、プレゼントとして贈られたりすることが多く、いつも身に着けるマリッジリングの裏石としても使用されています。
改定後の誕生石
2021年12月20日、日本の宝石卸商協同組合が新しく誕生石を追加致しました。実になんと63年ぶりの改定にTVやネットニュースなどでも多数取り上げられ、話題になっています。
それでは、新しく追加（※上記画像の王冠マーク参照）された誕生石10石をご紹介いたします。
2月の新しい誕生石 クリソベリルキャッツアイ
【クリソベリルキャッツアイ】
クリソベリルキャッツアイとは、黄色や黄緑色のカボッションカットのクリソベリルに白い光が縦に一筋走る「シャトヤンシー効果」がみられる宝石です。猫の瞳のようにくるくると輝きを変化させ、ふとした時に目をキラキラさせてジーっと見つめてくる動物の瞳とシンクロし癒されると人気です。動物デザインのジュエリーによく使用されます。
３月の新しい誕生石 アイオライト
【アイオライト】
アイオライトとは、見る角度や光彩により色が変化してみえる多色性が特徴の石です。光をかざしながら方向を変えてみると表面は紫がかった青色、斜めから見るとごく淡い青色、真横から見るとグレーがかった、水のように透き通った色など見る事ができます。名前の由来は「すみれ色の石」という意味合いで、その名の通り落ち着きのある深い青紫色が魅力の石です。
３月の新しい誕生石 ブラッドストーン
【ブラッドストーン】
ブラッドストーンとは、深緑の石の中に赤い斑点模様がみられる、パワーストーンとして人気の宝石です。この石は「殉教者の石」と言われ、魔力を寄せつけない石として崇められてきたとされています。ジュエリーとしては商品が少ないので、残念ながら店頭でご覧頂く機会がないかもしれません。誕生石に追加されたことで、ジェムクォリティが市場に出てくるのを期待したいですね。
4月の新しい誕生石 モルガナイト
【モルガナイト】
モルガナイトとは、アクアマリンやエメラルドで知られる「ベリル鉱物」の1種で、マダガスカルで発見されたピンクベリルとも呼ばれる淡い桜色の宝石です。名前の由来は、アメリカの投資家であり宝石愛好家の「JP．Morgan」にちなんで付けられたとされてます。その愛らしいパステルピンクの光沢、透明度が優しい癒しカラーとして大変人気ですが、残念なことに生産量が少なく、商品としてお店に並んでいることが珍しい宝石です。
6月の新しい誕生石 アレキサンドライト
【アレキサンドライト】
アレキサンドライトとは、ロシアのウラル山脈にて発見され、日中の自然光では深いグリーン、夜の光では赤い紫色に変化するのが特徴の宝石です。変色効果が優れたものは希少価値が高く産出量も少ないため、ほとんど店頭には並びません。ジュエリーを極めた宝石好きの方が最後に行きつく宝石は「アレキサンドライト」と言われる程、その神秘さはヘビーユーザーをも魅了します。もし、店頭で目を奪われる程、美しいアレキサンドライトに出会った時は迷わずご決断をおすすめいたします。これから、どんどん手が届かなくなる希少石となるでしょう。
7月の新しい誕生石 スフェーン
【スフェーン】
スフェーンとは、チタンを含むのでチタナイトとも呼ばれ、ダイヤモンドに勝る強いファイア（一条の光線をとらえスペクトル色にする性質）が出るのが特徴です。カラーバリエーションは豊富ですが黄緑色か緑色が最も多く、モース硬度が低いため研磨が難しい石です。スフェーンは今回追加された誕生石の中でも一番耳馴染みが薄いかもしれませんが、宝石好きの間では新たなコレクションストーンとして人気上昇中の宝石です。
8月の新しい誕生石 スピネル
【スピネル】
スピネルとは元が無色透明の石で、鉄やクロムを含む事で色々なカラーへ発色し、鮮やかなレッドやピンク、オレンジやブルー、ブラックなどカラーバリエーションが豊富な宝石です。レッドスピネルは何世紀にもわたりルビーと間違われていました。（現在ロンドン塔に展示されている大英帝国王冠の170カラットのレッドスピネルが有名です）原石のままを活かしたデザインやビーズカットの連タイプも人気の宝石です。
9月の新しい誕生石 クンツァイト
【クンツァイト】
クンツァイトとは、鉱物学者クンツ博士が120年程前にカルフォニア州にて発見し、博士の名前から「クンツァイト」と命名された宝石です。ライラックピンクのものが「クンツァイト」と呼ばれ、スポジュミンという鉱物の一種です。優しいピンク色が心の安らぎを与え、感情を安定させるヒーリングストーンとしても人気です。
12月の新しい誕生石 ジルコン
【ジルコン】
ジルコンとは、風信子石（ヒヤシンス鉱）と呼ばれ、ダイヤモンドのような強く美しい煌きが特徴で、古代はダイヤモンドの代用にされてました。同じくダイヤモンドの模造品として使用されるキュービックジルコニア（合成石）と名前が似ていることから合成と間違われることが多いのですが、ジルコンは古代遺跡から発掘されているほど、歴史のある天然の鉱石です。特にブルージルコンが人気が高く、他にもホワイト・グリーン・イエロー・レッドなど無数の色があります。
１２月の新しい誕生石 タンザナイト
【タンザナイト】
タンザナイトが採掘されている場所は、世界でタンザニアのメレラニ・ヒルズという地域のみで、鉱物名はゾイサイトと呼ばれてます。産出国である、タンザニアの夕暮れから夜に変わる夜空の深い色合いに似ていたことから、「タンザニアの夜」のようだと大自然豊かなこの地に由来されてます。その鮮やかなバイオレットカラーや、見る方向によって異なる色が見れるのが魅力的な宝石です。
誕生石は各国によって違いがあり、日本で制定されたのはアメリカの宝石商組合が定めたものを元に、日本独自に３月の珊瑚と５月の翡翠を加え、1958年（昭和３３年）に決められました。
今回の63年ぶりの発表後、このニュースをご存じのお客様がとても多く、新しい誕生石のお問い合わせをいただいたり、お店で探されたりと話題になっております。10石追加されカラーバリエーションが増えたことによって、宝石選びの楽しさと選択肢が広がりました。
早速店頭にも紹介コーナーを設けましたので、ご来店の際はぜひ「新誕生石」をご覧ください。